異世界トランスファ
リビングには、さっき帰ってきたばかりのセンリがいた。


「あれ?ヒオリどうしたの?」


「さあ?ギンと一悶着あったぽい」


「え?変な事されなかった?大丈夫か?」


変な事というか、襲われそうになりました。


とは言えない。


「ギンが・・城で女の人を見たって」


「え!?」



私のその言葉にセンリもナギも釘づけになった。


「・・・あと、私はこの世界に来なければ良かったって」


「はああ!?あのやろ、クソ野郎だな!」


ナギは拳をソファーに向けて殴った。


「でも、私、わかるの。私はやっぱり異端だよ」


ホロホロっと涙が溢れた。


「私が引っ掻き回して・・ギンは苦しんでるみたいで」


「馬鹿。何言ってる。そんな事ない」


センリは私をきつく抱きしめた。


「そうだぜ。あのやろマジで帰ってきたら許さねー!!あいつのメシ食っちまおうぜ!!」


ナギの怒りは収まらなかった。

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