異世界トランスファ
私が目覚めたのはその日の夜だった。

どこかの家のベッドに寝かせられていた。

知らない天井を見つめながら


夢じゃなかったんだ・・ハハ。


と途方に暮れた。


首には濡れタオルが当てられていたので、きっとセンリが手当てしてくれたんだろうと思った。



動けない。

全然力が入らなかった。

恐怖からか。痛みからか。

とにかく信じられないという言葉しか脳裏に浮かばなかった。

半分放心してるから。



ピロン♪


近くに置いてあったスマホが鳴った。



なんで・・届くの。・・?誰?



友達からの飲み会の誘いのLINEだった。


涙がほろっと一滴零れたかと思うと、その後は何度も何度も大粒が零れ落ちた。



はぁーあ。・・皆と飲みたいよ。帰りたいよ。一刻も早く。

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