異世界トランスファ
私は王に自ら手を引かれ、王の自室へと連れて行かれた。


大理石で出来ただだっ広い部屋だ。


王は私を物でも投げるように床へ放った。


「うっ・・」


痛い・・・肩打った。


王はニヤリと口角を上げている。


「ひれ伏せ」


はあ!?何こいつ!!

その言葉にめちゃめちゃムカついた。

こんな奴が東の王とかあり得ないんですけど!?


私はムカつきながらもそのまま従った。


「さっきの目はどうした?顔を上げろ」


「・・・・」



この野郎、私が調教し直したいくらい性格悪い!!

ナギが本当に可愛く思える。


「ナギは?」


と私はナギの行方を聞いた。


「地下牢だ」


「酷い!兄弟なんでしょ!?なんでそんな事するの?」


バシッ

すぐに頬を叩かれた。


「目上に対する態度を、小さな頃から教わらなかったのか?野蛮な女め」


ぶちっ


「は?あんたこそ、偉いくせして弱い者に優しくできないわけ!?」


「ほう・・言うな。面白い。半分は何を言っているのか聞き取れなかったが」


「あうっ」


あれ、私今とんでもない事を言ってしまったかもしれない。


グイっと胸ぐらを掴まれ、持ち上げられる。

ヤバい、浮いてるんですけど私。苦しくて・・息できない。


「はな・・し・・」

「なまりが酷いな。やはり村の出身か。イザナギもイイ趣味をしている」


なんかとてつもなく、悔しいんですけど。
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