異世界トランスファ
「そもそもなんなの!?なんでそんなに偉そうなの!?王のくせに民の声も聞いてないの!?」


「ば、やめろヒオリ!!」


ナギは私を必死にとめようとしているが、私は止まらなかった。


「国の為!?本当にそんな事を思っているなら女を全員解放しなさいよ!!
女を独り占めして、自由を与えないで苦しめてるだけじゃない!!!」


王はジッと私の話を聞いている。


「男女が愛し合って、家族になって、成長していくんじゃない!!
国を支えているのは住民達だってわからないの!?こんなやり方エゴでしか・・」

「ヒオリ!!!」



ドガッ!!


と激しい音を立て、私の目の前に飛び込んできたナギが吹っ飛んだ。

王が私の腹を蹴ろうとした瞬間にナギが飛び込んできたのだ。



「ガッ・・」

「ナギ!!!」



口から血を吐いている。

何処かが折れているか、破裂しているか。

普通の蹴りでこんなにはならない。


「ば・・殺される・・ぞ」


「ナギ・・ナギっ・・」



私はナギを抱き上げる。


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