異世界トランスファ
トキワは私を抱き上げ、歩き出す。



「待て!!話は終わってねえ!!」


ギンが慌てて私に近づこうとした。




センリが立ちはだかる。


「ヒオリは、諦めてくれ。ギン」


「・・・クソ野郎だな、お前・・」


「わかっている。5歳の頃に任務を授かり、今の今まで東の国を探ってきた。
それはすべてトキワ様の為だ」


「!!!」



バキッ!!!


ギンはセンリの顔面を殴った。


「んなこと聞いてねぇよ!お前は・・
ヒオリが好きだったんじゃねえのかよ!!!」


「・・いいや」



ガン。。。

とまるで隕石が頭に落ちたような衝撃だった。



「・・・っ」


私の顔は史上最強に歪んだろう。





全部嘘だった。

優しさも、あの笑顔も。

全部。




仕組まれていた事だったんだ。
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