異世界トランスファ
それから私は自分の部屋に返された。


当分は部屋から出られず、鍵もしっかりとしめられ、兵士も見張りについていると思う。



「なんで・・こうなっちゃうかなあぁ・・ハハ」


笑いたくもなりますよ。

身体も疲れ果てて、心も疲れ果てて、笑っちゃう。



「ヒオリ様・・」


シズクちゃんは部屋の中の見張りなんだろうか?

扉の傍で待機している。


「ごめんね。シズクちゃん。なんか嫌なもの見ちゃったね」


「いえ・・・このご時世、女が幸せに生きるなんて夢のまた夢ですから」



7才の子にこんなことを言わせるご時世って何?

終わってるよ。マジで。



「しばらく、眠りたいんだけど・・いい?」


「はい。わたしはここにおりますので」


とニコリと笑った。


良くできた子だわ。


私とは大違い。
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