異世界トランスファ
「では、私がお前を愛しても・・良いんだな?」


ドキン


なんという事をどストレートで言うんだこの人は。

少女漫画のイケメンもなかなか言わないんじゃないか?



しどろもどろしながら私は目を泳がせた。


「え?えっと・・えーっと・・・」


困っている様子に、王はクスクスと楽しそうに笑った。


「すぐに拒否しなかったという事は、良いのだな」


「え!?いやっ!違いますっ!」


「フフ・・もう遅い」



笑いながら、王は私の額にキスをした。


「ひゃっ」


「悪い様にはしない。私はお前を大切にする」


「・・・」


「ゆっくり、育もう」



すげぇ。

大人の余裕って感じ?

なんておおらかで、しかも嫌味が一切ないなんて。

この人にこんな事言われたら誰だって頷くに決まってるね。



でも私は。


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