異世界トランスファ
次の日を迎え、私は相も変わらずお昼まで寝てしまっていた。

いや、疲れていたからね。身も心も。うん。



「ヒオリ様、お昼のご用意が整いました」


「あ、はい」


そう言ってシズクちゃんがお膳を用意してくれたので、私は目の前に座った。

和食だ。混ぜご飯に焼き魚。漬物。なんだか懐かしさを感じる。



「今日は混ぜご飯です。あと、こちらのお薬湯」


「何?それ?」


「はい。心を静めるお薬湯にございます」


「え・・」



昨日あんな事があったからと、ホッとする薬を用意してくれたらしい。

めちゃめちゃ取り乱しましたものね。

この子の前でも。恥ずかしい。



「心が落ち着きますので、是非」


「はい・・」


そうだ。まずは冷静になろう。

冷静になってギンとナギを助ける手段を考えよう。


「いただきまーす」


塞ぎこんでもしょうがないので、ご飯を残さず頂くことにした。

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