異世界トランスファ
ガチャっ!!!


思いっきり飛び出すと、体が宙に浮いた。



「ひっ・・・えええぇえっ!!!?」


浮いたと思ったのは束の間。

落下した。



「ぎゃああああっ」



嘘ー嘘嘘っ!?木の上だったあああああああああぁぁ!!!


もの凄いスピードで落ちる私。

ジェットコースターに乗ってる時の様な、内臓が浮く感じが襲ってくる。



「やあああっ!助けっ・・・いでっ!!」



もう少しで地面という所で何かにぶつかった。

というか乗った。



「あぶな・・大丈夫?間一髪だったな」


「セ・・・センリぃぃぃ・・ううう・・」


大きな背中は鳥の背中だったが、センリの声が聞こえてきて安堵した。

私はセンリの背中にしがみつく。

死ぬかと思った。

マジで死ぬかと思った。



「どうした急に飛び出して?」


「だ、だって・・・ギンとナギが喧嘩してて・・私の事で・・だから私・・」


「・・まあ、そんな事だろうと思った。ごめんな」


「あ、ありがとう・・センリは本当に優しいね。もう・・本当に無理だと思ったぁあ」

「ぷは・・はは、とりあえず家に戻って落ち着こ」

「う、うん」

3人の中で一番信頼できそうなのはやっぱりセンリだった。

私は心からお礼を言った。
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