異世界トランスファ
「クックックッ・・・何やら面白いのだが」


と王も私を見て笑いのツボにハマった様だ。


「お前の動きも態度も・・クッ」


必死に笑いを堪えようとしているらしい。


「な、なんでもないです!ホント!」


ふぅっ。

と耳に息を吹きかけられた。


「にゃあああっ!!!///」


私は部屋の端へ逃げ惑った。

完全に面白がってらっしゃる。


「クク・・ハハハ。お前といるとどんな疲れも吹き飛ぶな」



嬉しい言葉だけど今は切羽詰まってるので聞き流しますね!


「そろそろ戻らねばならんというのに」


「も、戻ってください!是非っ」


「わかった」


王は聞き分けがいい。

素直に聞いてくれる人。

そこが幸い・・・。


と思ったのは束の間です。


グイッ

と胸に引き寄せられ、唇を奪われた。


「んっ・・ふ・・」


ちゅっ。と唇を離される。



「・・また夜にな」


と頬にキスまでされ、私はへなへなとしゃがみ込んだ。

王はにこやかにそのまま部屋を後にした。


「もぉ・・・なんでこうなっちゃうかなぁ」



私の馬鹿。
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