異世界トランスファ
2時間くらい探したと思う。

ぜーぜーしたの久しぶりだ。


「はぁ・・はぁ・・お水欲しい」


「流石に疲れたな。いねえし」


散々探したのに見つからなかった。

忘れもしない黒髪ロングの人なのに。

といっても黒髪の女性は結構いるのだが。


「まあ、ここは東の国と違って、女だからって見つかったら捕まる訳じゃないんだし。
ある程度は大丈夫なんじゃねえの?」


「あ、そっか・・もう兵士に追われたりはしないんだね」


つい前の感覚で探していたわ。

少しだけホッとした。



公園前の階段に座って休憩。


「はーぁ。疲れた。もう夕方になるな」


「そだね・・」


太陽が西へ沈んでいく。

じわじわと。

辺りはオレンジ色だ。

私は思った事をすぐに口に出してしまう。


「なんか、こんな綺麗な夕日見たの初めてかも」


「は?初めてとか大げさ。結構生きてるくせに」


「結構生きてるって、おばあちゃんか私は」


「すぐ息切れてたし」


「う、うるさいなあー」


ええ正直、スタミナ不足です。

あと少しだけお肉ついたかも。

内緒だけど。
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