異世界トランスファ
手錠をかけられたまま、センリはギンによって城の牢に連れて行かれた。

ナギも一緒だ。


「ギン、ナギ・・これは一体どういう事なんだ」


「静かにしてろ。センリもどき」


「なんだよそれ・・ああ、頭がおかしくなりそうだ」


センリはずっと混乱しているそぶりだ。

もちろんギンもナギも疑いの目でセンリを睨んでいる。


「おかしくなってもいいけど、お前の知っている事を洗いざらい吐いてもらうからな」


「何の事だ」


「続きは牢に入ってからな」



ギンはため息をつきながらセンリを牢屋に入れた。


「まさか、立場がこうも逆転するなんて・・・笑えねえな」


「そうだな」


ナギも残念そうに頷く。

つい先日二人はこの牢に閉じ込められていたのだ。

センリによって。



「教えてくれよ!何が起きてる?」


苦しそうにセンリはうなだれた。


「じゃあ、一個ずつ丁寧にな」


「頼む・・・」
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