異世界トランスファ
それから一時間後。
私が自分の部屋でぐっすりと眠っている頃だ。
トキワ様が私から離れたタイミングを見てギンとナギはセンリから聞き出したことを報告した。
「本人が言うにはやはり記憶が一年前に戻っている様です」
「最近の事はまるで記憶がないって」
「・・嘘か誠か」
トキワ様は自分の顎を撫でている。
「今まであった事を全て伝えた上で、時空転送装置の事も聞きました」
「口を割ったか?」
「あまり」
「・・・。」
なんせ本人は記憶があいまい、という状態らしいので。
覚えているのは、この国でツカサのスマホを拾い時空転送が可能である事を確信したらしい。
だが、試験を行う段取りまでは考えてはいないと。
一年前の情報だった。
「記憶が一年前までしかないのならそうなる」
「ええ・・でも場所は把握できました」
2100年頃に開発された時空転送装置、それが東の国最北端にあるという。
「その情報が一番の収穫か、ツカサが喜ぶな」
「ええ。ですが、危険が山ほどありますからね。センリの野郎は関係している人物に関しては全く口を割る気がありません」
「では・・拷問してでも吐かせろ」
「!」
ナギの目が見開いた。
「いいんですか?」
トキワ様の厳しい言葉にゾクっと鳥肌が立つ。
「脅威なのは装置ではなく、暗躍している人間だ。ソレがわからなければ我々の命は危ういだろう」
「ええ、俺もそう思います。センリからしか情報は得られないのなら・・」
ギンは頷いた。
「もう一度、センリに聞いてみます」
「頼む」
私が自分の部屋でぐっすりと眠っている頃だ。
トキワ様が私から離れたタイミングを見てギンとナギはセンリから聞き出したことを報告した。
「本人が言うにはやはり記憶が一年前に戻っている様です」
「最近の事はまるで記憶がないって」
「・・嘘か誠か」
トキワ様は自分の顎を撫でている。
「今まであった事を全て伝えた上で、時空転送装置の事も聞きました」
「口を割ったか?」
「あまり」
「・・・。」
なんせ本人は記憶があいまい、という状態らしいので。
覚えているのは、この国でツカサのスマホを拾い時空転送が可能である事を確信したらしい。
だが、試験を行う段取りまでは考えてはいないと。
一年前の情報だった。
「記憶が一年前までしかないのならそうなる」
「ええ・・でも場所は把握できました」
2100年頃に開発された時空転送装置、それが東の国最北端にあるという。
「その情報が一番の収穫か、ツカサが喜ぶな」
「ええ。ですが、危険が山ほどありますからね。センリの野郎は関係している人物に関しては全く口を割る気がありません」
「では・・拷問してでも吐かせろ」
「!」
ナギの目が見開いた。
「いいんですか?」
トキワ様の厳しい言葉にゾクっと鳥肌が立つ。
「脅威なのは装置ではなく、暗躍している人間だ。ソレがわからなければ我々の命は危ういだろう」
「ええ、俺もそう思います。センリからしか情報は得られないのなら・・」
ギンは頷いた。
「もう一度、センリに聞いてみます」
「頼む」