異世界トランスファ

「駄目だ。今は入れない・・ナギもう広間へ行こう？」


「あ？何があったんだよ」


「言えない」


なんか言っちゃダメな気がする。


「あ？ヒオリさん、ナギ君。わあそのカッコなに！？かっこいいいっ」


ドッキーーン


嘘やろ。

お約束の様に背後からクレハちゃんとアサギさんが登場した。

ノリで思わず関西弁になってしまった。


「クレハちゃ・・アサギさん」


青ざめる私。

はわわわっ

超絶焦るこの状況。


「何？入らないの？」


「あ、えっと・・はい！ていうか、クレハちゃんたちも広間へいこう！」


「え？じゃあツカサとツムギも呼ばないと」


あーーーーっ

なんで私が焦ってるのかわからないけど、今は入っちゃいけない気がするうううっ



という焦りをよそに


ガチャ。


と部屋のドアが中から開いた。


「ん？どうしたの？皆」


とツカサさん。

めっちゃ平然を装ってるよ。

私は咄嗟に目を伏せた。


「ヒオリちゃん？」


ニコリ。

ツカサさんの意味深な笑顔。

はい、もちろん他言無用ですよね。

墓場まで持っていきます。