異世界トランスファ
「では、指揮はセンリとギン。任せたぞ。作戦通り上手くやれ」


「心得ております」


「はい」


センリとギンは敬礼をする。


「では、出発する。一番隊から表へ」


「はは!」


次々と規律正しい兵士達が広間を出て行く。


「あ・・」


センリとギンが最後に出るときに私に気が付いてくれた。


二人はこっちを見て軽く微笑む。

二人ともキリっとしててカッコいい。

マジで惚れますソレ。



「ヒオリ、すぐ帰ってくるから待ってて」


とセンリ。


「帰ったらすぐにでもハグしてやるからな。楽しみにしとけ」


ギン。


「・・うん・・待ってる」


私は素直に頷いた。

いつもなら恥ずかしいしツッコむけど、今日は違う。

本当に心配で胸が苦しい。

でも、応援しか出来ないから。


「いってらっしゃい」


「行ってきます」

「行ってきます」


最後にギンは私の頭をぽんとひと撫でして出て行った。


それだけで泣きそうになってしまった。


ギン・・・頑張って。私も頑張るから。


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