異世界トランスファ
ギンはニヤリと不敵な笑いを浮かべた。


「で?俺は?ここに残れっていうんだろ?」


「・・・」


ギンの攻撃にセンリは押し黙った。


「トキワの考えそうな事だぜ。胸糞わりい。結局あいつは俺をヒオリから遠ざけたいだけだろ」


「ギン、トキワ様を侮辱するな」


「してねえ。思った事を言ってるだけだ」


「それが侮辱だと言っている」


どどど、どうしよう、怖い。

二人の剣幕がビリビリと体に伝わってくる。


「トキワ様はヒオリが傍にいなくてはならない。絶対だ」


「なんでだよ?つか、ヒオリ?そう言えば俺の事言えたのかよ?」


どっきーーーーん。

完全に話がそちらへ傾いた。

冷や汗が半端ない。

別に悪い事をしている訳ではないが、やはり怖い話だ。




「う、うん。言った」


「おお、じゃあいいじゃねーか。なんでそれを知って今更ヒオリが必要なんだよ」


「・・・」



センリは私の口から言って欲しそうだ。

きっとセンリは全部知っているんだ。


「言った・・・けど・・・」


「あ?」


この「あ?」が怖い。めちゃ怒っている。

どうしよう。

息が止まってしまいそう。

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