異世界トランスファ

「ヒオリは、本当にギンが好きなんだ？」


「え？」


センリは一度だけほほ笑むと私の腕を引いた。


「セ、センリ・・？」


強く抱きしめられ、なんでセンリの胸の中にすっぽりと収まっているのか全く理解出来なかった。


「妬いてしまうな。本当に・・」


「ちょ・・離し・・んっ・・」


唇が触れる。

センリ？なんで？


「セ・・・」


「ヒオリ」


「ん・・・・」


強く抱きしめられた事までは覚えている。


一体何をされたのか、何故かいつの間にか私の意識は遠のいていって、眠りについてしまった。



「ごめんな」



小さく呟いたセンリの声は私には届かなかった。