異世界トランスファ
「んはっ!?」


目が覚めたのはその日の午後3時頃。


いつの間にか自分の部屋のベッドに寝かされていた。

誰もいない。


「え?え?」


センリ・・。


思い出し、唇を指でさすった。

覚えてる。センリの唇の感触を。


「なんで・・センリ」


ギュッと胸が締め付けられる。

これは何かの作戦なの?

またギンとナギから私を遠ざけようとしてる?


悲しさがこみ上げて来て無意識にシーツを握りしめていた。

沢山のセンリとの思い出が脳裏に浮かぶ。


優しかったセンリはやっぱり嘘だったの?

何か企んでいるの?

皮肉にも先刻のキスがそう思わせた。


「は!!そうだギン!!」


私は急いで部屋から出た。

ギンを探しに。

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