異世界トランスファ
ソファーに着席すると、センリが紅茶を注いでくれた。


「あらためて、ヒオリも無事で良かったよ」

「センリ・・うん、本当にごめん」


ナギは私を見て反論してきた。


「は?ヒオリはなんも悪くねえよ。全部、あいつのせいだからな」


あいつとはギンの事だろう。

トキワ様の手前名前は出さなかったけど。


「ほっとこうぜ。ヒオリには俺がいるんだからな」


「ナギ・・」


皆を前にして凄い自信満々に言ったね。


「私もいるぞ」


と負けじとトキワ様。


「俺もだよ」


と何故かセンリまで。

なんだこれは。


思わず笑ってしまった。


「ふ・・フフ・・・はい。皆ありがとう」


隣でアサギさん達も笑ってる。

嬉しかった。

単純に。

私は独りじゃない。

寂しくなんかない。

ギンが遠くに離れてても。

そう、皆が和やかにさせてくれた。

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