異世界トランスファ
「ところで、ナギ明日何かあるの?」


「あ?ああ」


「戴冠式だ」


「え?」


たいかん?


「ナギは明日、晴れて東の国の王となる」

「えええええ!!??」


思わず立ち上がってしまった。


「王子から王様に!?ナギが!?このナギが!?」


「ヒオリ、なんかめっちゃ俺の事馬鹿にしてねえか?」


すぐに不機嫌にさせてしまった。


「あ、ごめん・・いやなんて言うか・・実感がわかないというか」


トキワ様が楽しそうに笑っている。


「うむ。ナギはなかなか飲み込みも早く、前の王よりもはるかにこの国を統一できるだろう」


「え!?そうなんですか!?」


何度も驚く私にセンリも爆笑している。


「ハハハ・・ナギが可哀想だよヒオリ」

「え!?あ、ごめん!ちがうのっ!私の中でナギはナギっていうか・・なんて言ったらいいのかな~~~」


慌てふためく私を見てセンリは更にツボにハマったらしい。

ずっと笑ってる。


「ご、ごめん・・ほんとに違うの!ナギ~~」

「ヒオリのばーか」


ごめんなさい。

本当に馬鹿になんてしてません。

< 812 / 850 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop