異世界トランスファ
その日の夜、私はナギに呼び出された。

ナギの部屋だ。

だだっ広い。


「ナギ?来たよ」


「おう」


いつも通りナギはソファーでゴロゴロ。

全然王子ぽくないし。

いつものナギだし。

大丈夫かこの国は。と一瞬だけ思ってしまった。

いや、馬鹿にはしてませんけど。全然。


「座れよ」

「うん」


ナギの前に座るとすぐに不機嫌そうになった。


「ちっげーよ!!こっちだろ!!」


と自分の横に私を促す。


「もお・・なんなのよー。ナギ偉そうだよ!」


「はあ?俺、偉いし」


「先が思いやられるわ」


「あんだと!?」



すぐにムキになるし。

大丈夫かな本当に。

苦笑だ。
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