異世界トランスファ
バンッ!!!

「!?」
「!?」


突然大きな音を立て、ドアが激しく開かれた。


「何だ!?」


私とギンが咄嗟にドアに目を向けると、そこには黒いマントを深く被った男が立っていた。


だ、誰・・?


ビリビリと緊張感が走った。

だって、その人の眼は私達を鋭く睨みつけていたから。


「っ!?」


ヒュヒュッ!!

と風を切る音が聞こえ、男は何かを投げて来た。


「!!!」


ギンは咄嗟に私を守る様に男に背を向けて床へと伏せた。


「ギン!!??」

「・・・ぶね・・」


と発したギンの声は震えている。


「ギ・・あぁ!!!」


ギンの背中に数本のナイフが刺さっていた。


「ギッ・・」

「騒ぐな・・大丈夫だから」



ヒュッ

とまた同じ音がして、ギンは転がっていたナイフをその男に投げつけた。


が、それはいとも簡単に避けられてしまった。


「誰だ・・てめぇ・・」

「・・・」


黒マントの男は黙ったままこちらへと向かってくる。


ドクドクドクと心臓の音が全身に響く。

恐怖で全身が強張って動けそうにもない。



何これ?どうなっちゃう?

私達・・殺されるの??

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