異世界トランスファ
大きな十字路があり、そこに道しるべの看板があった。


「えと・・やっぱ読めないな」


「こっちに店が立ち並んでるんだ。ショッピングモールになってる」


センリの示す方向に、遠く微かではあるがお店が並んでるのが見える。

私は反対側を指差して聞いた。


「じゃあ、あっちには何があるの?」


「・・・」


センリは黙った。


ありゃ・・またなんか爆弾投下したの私?


ギンは私の肩を抱き教えてくれた。


「あっちはピンク街」


「ピンク?ピンク色のお店なの?」


「ぶはっ!まあ、その通りなんだけど」


「え?え?」


ギンとセンリを交互に見る。

だってナニソレ?どういうお店があるの?

センリをのぞき込むと困った様子だ。


「聞いちゃまずかった?センリ?」


「ん・・まぁ。ヒオリは知らなくていいかもしれない」


「え?でもこの世界の事は知りたいんだけど」



それを見てギンはすかさず茶々を入れる。


「センリはああいうところ嫌いだもんな」


「ああ。必要ない」


「やせ我慢は良くないけどな」


「してない」


と軽く言い合いになっている。

なんの事?

と私は首を傾げる事しか出来ない。
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