異世界トランスファ
「もちろん男の方が多いから、カサネみたいに女のコに憧れる男子がお店の看板て感じ」


「あ、なるほど・・じゃあほとんど男の人が!?」


「そう」


うわー!うわー!

凄い事を聞いている私。

じゃあお客さんは男のコに手ほどきを・・・うわあああっ


動揺を隠せない。


「ヒオリ、変な動きは止めて。周りからおかしな目で見られるから」


「あ、ごめん」


湧き上がる衝動を必死に手で抑え込んだ。

声も大きい。ヤバい。



「でもね、そのお店の中でも人気の店っていうのは女も働いてる」


「え?だって・・」


「王のもとから返された女性がほとんどだ」


「返される・・」



センリやギンの目つきが、今まで見た事もないくらい勇ましかった。

とてつもなく悔しそうなセンリの目が、私に突き刺さった。


「若くして女性として認められなかった女性達だ」

< 94 / 850 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop