クール彼氏とツンデレ彼女
あんたはうさぎかなにかか。
二人が喧嘩……というか、一方的に水口が怒鳴ってるだけだけど。
そうしてる間に、瑠花ちゃんはスプーンを取ってきて井下の手にあるかき氷を食べ始めた。
見事な盗み食いだ……
なんて、感心していたら私のかき氷が溶けてしまう。
そう思ってかき氷を食べ進めていたら、スマホが鳴った。
私はかき氷を食べる手を止め、スマホを見る。
どうやら電話がかかってきたらしい。
「お姉ちゃん?」
電話の相手はお姉ちゃんだった。
『浴衣効果はどうですかー?』
なんて楽しそうな声。
「……似合ってるって言われた」
それだけ。
たぶん、お姉ちゃんが求めた結果にはなってない。
『ところで、そこで喧嘩してる二人のどっちが紗知の彼氏くんかな?』
え、は!?
「どこにいるの!?」
「ここ」
「うわあ!」
お姉ちゃんは私の隣にいた。