クール彼氏とツンデレ彼女
のんびり三人のところに行くと、楓真にそんなことを言われた。
つまらないと言ってしまうのは、なんだか違う気がする。
「紗知?」
何も言わずにいたら、楓真に顔を覗かれた。
ニヤニヤ、してる。
この顔は絶対にわかってるな。
私だって、学習くらいしますから。
楓真がいじわるだって。
だから、私からは絶対に……
「二人でデートしたかったな」
「なっ……」
楓真は私の過剰反応を不思議そうな目をしてみてくる。
いや、違うな。
楽しんでるね、これは。
「ちょっと二人とも。イチャついてないで遊びに行こうよ」
お姉ちゃんがため息混じりに言った。
「どこに行くの?」
「まずは服見に行きたいでしょ?クレープも食べたいし、それから」
「ちょっと、お姉ちゃんの買い物に付き合いに来たわけじゃないんだけど」
まだ行きたい場所、やりたいことが出てきそうで、私はそれを遮った。
お姉ちゃんは止められたことに対して、不思議そうに私のほうを見てくる。
「じゃあどこに行きたいの?」
そう言われると、答えられない。