創作に関するあれやこれや
★糸
ここにきてまたほかの話と繋がる三段階……四段階目かな。
『烏藍婆那』と繋がっております。
ここで『烏藍婆那』の謎が解き明かされてますが、おやおや、どうやら『烏藍婆那』の八郎は『散華』の平八郎だそうですよ。
平八郎を待つ姫君は『初恋』の姫君なわけで、四段階となるわけです。
時系列的には『散華』→『初恋』→『烏藍婆那』→『糸』ですか。
『散華』で死んだ平八郎は『初恋』で姫君が彷徨っている間に生まれ変わり、八郎となって『烏藍婆那』で沙希に出会い、『糸』で沙希の姫君としての記憶が蘇る、ということですね。
ただ八郎と違って、初め姫君の記憶のない沙希は八郎に連れていかれるのを拒否ってます。
が、姫君の記憶が最終的に沙希の自我を呑みこむというか。
……怖いな。
そう考えると姫君のほうは綺麗な転生かもですね。
普通前世の記憶なんてありませんから。
沙希は八郎のことを覚えていませんでしたので、こちらのほうがちゃんとした(?)転生ではないでしょうか。
まぁ結局最後は過去の自分に呑みこまれると考えれば、あまりいいことではないようにも思いますが。
あ、沙希のひいばーちゃんは、もしかしたら姫君だったのかもです。
しかしお気付きでしょうか。
この話、結構ホラーであります。
相手が死んでも切れない運命の糸って、ちょっと怖くないですか?
そして何気に最後の二人の姿も『烏藍婆那』の最後と同じように、『骨』というキーワードが出てますね。
……人の姿をしてるんでしょうかね。