いつも隣に居てくれたのは。
episode1♡


〜♪


...んんん??

うるさいなぁ...。



重い重い瞼をうっすらと開けると暖かい春の空気が私を迎えてくれた。



「ふあ〜っ」


あくびと同時にんーーっと背を伸ばす。


ケータイの目覚ましを止め終えて部屋のピンクのカーテンを開ける。


「わぁ、いい天気だなぁ」

窓からは少しだけ桜がヒラヒラと舞っているのが見えた。



そう、今日から新学年。高校二年生になるんだ。

あ。申し遅れました。
私は野崎 華音です。


ごくごく普通のそこらへんにいるJKってやつです。


さーて、用意しなくっちゃ。


「ママ、パパ、おはようっ」

「あら華音。おはよう。ご飯出来てるわよ」

「おはよう華音。」


まず起きてママとパパに挨拶するのは
私の朝イチの日課だ。

ほんとはね、お姉ちゃんがいるんだけど
結婚してお嫁さんに行ったんだ。

だから今はママとパパの3人暮らし。


朝ごはんを食べ終えて歯磨きして洗顔して...。


そして最近覚えたナチュラルメイクをして。

腰まである髪を綺麗にアイロンして。

グレーの無地のスカートに赤色のチェックのリボンをつけて黒のブレザーを羽織れば。


よし。準備完了。


「いってきまぁす!!!」


「はーい、行ってらっしゃい。気をつけてね」


さあ、今日から新しい1日の始まりだ。
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