全力、青春。
閉会式も終わって、あたしは急いで病院へ向かう。
キミのいる病院へ。
大会の会場から、家に帰らずに直行で。
はやく、はやく伝えたかったから。
病院に入って、キミの病室に行く。
はやく、はやく___
「玲衣ちゃん……!!
あの子、今日のお昼に容態が急変して…!!
それで…!!」
キミがいた病室は
やけに、静かだった。
キミのお母さんの泣き声と
風に揺れるカーテンの音が
耳からずっとずっと離れなくて、
嘘だと思いたいのに
思えなかった。