全力、青春。
かなり明るめの茶色の髪の毛。
耳にピアスがいくつか光っている。
簡単に言って仕舞えば、チャラ男だった。
ただ、ネクタイの色であたしと同じ一年生だと言うことが分かった。
…正直、信じられなかったけど。
「ねぇ、大丈夫?」
チャラそうな見た目とは裏腹に、優しくコトバをかけてくるヤンキーくん。
「…あ、はい、大丈夫です」
起き上がろうとすると、あたしに向かって手を伸ばしてくれた。
「ん、掴まんなよ」
少し躊躇ったけど、結局その手を掴んだ。
立ち上がり、ぱんぱん、と膝や服に付いていた砂を払った。