かおるこ連絡ノート
「いちおう、保険はかけておこうと思いましてね」
男たちに捕らえられている勇次の姿に、秀一は顔色も変えず、だが内心舌打ちをした。
(なんでそう簡単につかまるんだ)
胃に、ぎりぎりと刺し込むような痛みが走り、思わず手をあてる。
「保険?」
「あなたに裏切られては、私たちも結構危ない橋を渡っているところですからね」
「そいつをおまえたちが抑えたところで、保険になるとも思えないが」
「兄さん……」
勇次が、驚いたような目で秀一を見つめている。
「そいつに聞かなかったか?俺たちは、とびきり仲の悪い兄弟でね。ようやく三津田家からそいつを追い出せてせいせいしていたのに、また顔を見せられるとはな。
俺がおまえたちに協力するのは、三津田総合病院に傷をつけないためと、少しばかり理事に予算で恩を売るためだ。将来、あの病院を手に入れるための投資。弟が死のうと生きようと、俺には関係ない」
男たちに捕らえられている勇次の姿に、秀一は顔色も変えず、だが内心舌打ちをした。
(なんでそう簡単につかまるんだ)
胃に、ぎりぎりと刺し込むような痛みが走り、思わず手をあてる。
「保険?」
「あなたに裏切られては、私たちも結構危ない橋を渡っているところですからね」
「そいつをおまえたちが抑えたところで、保険になるとも思えないが」
「兄さん……」
勇次が、驚いたような目で秀一を見つめている。
「そいつに聞かなかったか?俺たちは、とびきり仲の悪い兄弟でね。ようやく三津田家からそいつを追い出せてせいせいしていたのに、また顔を見せられるとはな。
俺がおまえたちに協力するのは、三津田総合病院に傷をつけないためと、少しばかり理事に予算で恩を売るためだ。将来、あの病院を手に入れるための投資。弟が死のうと生きようと、俺には関係ない」