諦めたけど好きです
片思いは攻撃停止
「……なんであんたが………」
私の目の前にいるのは光樹。
私をお姫様抱っこしてる。
「う………ちょっと重い……」
『ゴツッ!』
この野郎。一応女子の奴に重いって……もう一発殴りたい。
「痛ってなぁー。何だよ!せっかく人が運んでやろうとしてんのに!!」
「重いってないでしょ!?」
「おい!暴れんな!」
くそっ。抱っこされた時、一瞬ときめいてしまった。
「歩けないんならじっとしてろ。落としそう。」
「…………なんで…」
さっきは逃げようとしたくせに…
「………これでさっきのチャラな。」
あれ?なんか…光樹の顔…………紅い?な分けないか。
「…それとも、秀にされたかったか?」
「!!!」
「!?!?」
おぉっと、これは私と秀どっちもダメージ食らったな。
けど、ここで されたい! とはいえないな~。
「別に!って言うか重いっていうぐらいならさっさと運んで!」
「あぁくそ。ワガママなお姫様だな。」
文句言って光樹は走り出した。
私は秀をチラッと見る。こしが抜けたと言った時から何もしゃべらない。
秀は………驚いてるのかな?でも…ん?なんか違う…
はっ!!これはよく恋愛漫画必須の!三角関係と言うんじゃないか!?
こう、嫉妬して恋に気づくーみたいな!
光樹を見る。
……………
額に少し汗がにじんでる。
そんなに私は重いか…
「……あひがと」
「あひがと?なんだって?」
噛んじゃった。
「あ、ありがと!!」
「あぁ、ありがとか。なに言ってるかわかんなかった。」
恥ずかしい。お礼で噛むなんて……
「いつもそれぐらい素直なら、もうちょっと女の子扱いされると思うんだけどなー」
「うるさい!!」
三角関係にはならないな。
そして私達がゴールにつくと、なんでお姫様抱っこされてるんだと女子から質問責めの、できちゃった?てうるさい男子でうんざりして肝試しは終わった。
肝試しが終わり、学校に行くと転校生が来たと言う。
そして、私はその転校生にはじめての(2回目)告白されることになった。
転校生名前は、太田 海里
顔も良いし、運動神経抜群で女子に優しい。
印象は爽やか。
そんな完璧な人は現実にはいないだろうけどね。
転校生も…………たぶん