【短】Wonderful Moment
どうしよう…。
本当にどうしよう…。
頭の中であれこれ解決策を探るけれど、焦っているせいかなにもいい案が浮かばない。
それどころか、変な緊張のせいで吐き気がしてきた。
そんな時、少し控えめなノック音が、ドア近くにいる私の耳に響いた。
「はい…?って、海洋くん?」
「新田さん、これ…」
「え…?」
「俺が作ったプレゼンの中の1つ。まだ誰にも見せてないからよかったら使って?」
そう言って、彼らしいブルーのファイルを手渡してきた。
「…!なんで?!」
「ん?なんとなく。さっき食神で、倒れそうな新田さん見て、もしかして…と思ったんだ」
「でも……」
「いいから」
「ごめんね?」
「いいって。俺が勝手にやってる事だし。それに……」
「………?」
「あ、ほら、Georgeが呼んでるよ。じゃあ俺も授業あるから…また後でね」
パタン
最後はまた爽やかに、ふんわりと笑って彼はその場を後にしてしまった。
残された私は、手渡されたファイルをぎゅうっと腕に抱いて、とくんとくんと鳴っていく心臓の音をなんとか静めることに集中してから、そのまま授業に取り掛かった。
本当にどうしよう…。
頭の中であれこれ解決策を探るけれど、焦っているせいかなにもいい案が浮かばない。
それどころか、変な緊張のせいで吐き気がしてきた。
そんな時、少し控えめなノック音が、ドア近くにいる私の耳に響いた。
「はい…?って、海洋くん?」
「新田さん、これ…」
「え…?」
「俺が作ったプレゼンの中の1つ。まだ誰にも見せてないからよかったら使って?」
そう言って、彼らしいブルーのファイルを手渡してきた。
「…!なんで?!」
「ん?なんとなく。さっき食神で、倒れそうな新田さん見て、もしかして…と思ったんだ」
「でも……」
「いいから」
「ごめんね?」
「いいって。俺が勝手にやってる事だし。それに……」
「………?」
「あ、ほら、Georgeが呼んでるよ。じゃあ俺も授業あるから…また後でね」
パタン
最後はまた爽やかに、ふんわりと笑って彼はその場を後にしてしまった。
残された私は、手渡されたファイルをぎゅうっと腕に抱いて、とくんとくんと鳴っていく心臓の音をなんとか静めることに集中してから、そのまま授業に取り掛かった。