隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
『は?殺されてえの?』
聞いたことのない殺気だった彼の声。
聞いたことのない声色に恐怖を感じたのは私だけではなかったようで、怯えた声を出す男性達。
「お、おい、もう行こうぜ、、、!?」
バタバタと砂浜を駆けていく足音にホッとして、同時に一気に緊張が解けて力が抜ける。
膝から崩れ落ちそうになった時、彼が体を支えてくれ表情を酷く歪めた彼と目が合う。
すると急にパーカーのチャックを乱暴に上まで上げられ、彼から抱き抱えられた。
「ひゃっ、、!?圭くん!?」
「、、、今日はもう帰るよ。やっぱり、、、
、、海なんて来るべきじゃなかった。」
怒っているのか冷たい声でそう呟いて、こちらを見ようともしない。