隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜





「晶帆に怒ってる訳じゃないから。」

「っ、、でもっ、、!私の我儘を言ったせいで圭くんに嫌な思いさせて、迷惑ばっかりかけて本当に、、ごめんなさい、、。」






頭を撫でてくれる優しい手に、涙が止まらない。


「晶帆が初めて言った我儘だろ?本当は晶帆が喜ぶならって思ってたけど、ごめん。どうしても、、、俺が耐えられなかった。お詫び、、と言ってはなんだけど一緒に行きたいところがあるんだけど、、いい?」

「お詫び、、、?どうして?お詫びするのは私の方でしょう、、?」

「だから晶帆に怒ってるじゃないから。、、、まぁいいや、じゃあ晶帆も俺にお詫びしてくれる?」

「勿論っ、、!なんだってするよ!?」

「うん、じゃあまずは泣き止んで、いつもみたいに笑って?」

「、、、うん。」






必死に気持ちを落ちつかせて涙を拭うと、圭君は横目でそれを確認した後にホッとした表情を浮かべてから何処かへ車を走らせたのだった。



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