隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


嬉しそうにはにかんだ笑顔を見せてくれた圭くんをみたら、もうそれだけでいいって思った。

支払いを済ませ、手を繋ぎジュエリーショップを後にした。





2人の首元には同じネックレス。

運転中の彼の首元を盗み見た後に、自分の首元に掛かるネックレスを見てつい笑みがこぼれる。

こんなお揃いのネックレスという最高なプレゼントを貰えるなんて思っていなかった。






最後に素敵な思い出ができた。

これでもう思い残す事はない。


圭君の横顔を目に焼きつけようと眺めていると、信号が赤になり視線が交わった。











「晶帆、、、この後の予定は?」

「特にないよ。でも圭くんはあるでしょう?私、そこの最寄り駅で降ろしてもらえたらそこから電車で帰るよ。」



< 109 / 330 >

この作品をシェア

pagetop