隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「圭くんっ、、圭くん、、圭っ、、、!」
名前を呼ぶことしかできない。
それでも名前を呼ぶたび、切なく余裕のない表情をする圭くんをみて身体の熱は冷めることを知らない。
今まで生きてきて、自分の中にこんな欲情があったなんて驚くばかりだ。
何度果てても求められて、最後の方にはお互い声も出ないほどだった。
静かな部屋に聞こえるのは、2人の甘い息遣いだけ。
長いこと揺さぶられて意識が朦朧としていく。
『晶帆っ、、、、!』
最後に聞こえたのは、掠れた声で私の名前を悲壮に呼ぶ彼の声だった。