隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


それなら逃げ出さなければ良かったと後悔が押し寄せてきた。

やっぱり好きな相手に自分の気持ちを押し殺して、別れを告げるのは物凄く辛い事だから。

彼から別れを告げられればそれはそれで辛いかもしれないが自分から言うよりも良かった。







恐る恐る携帯を手に取り、緊張しながら電源を入れた。

電源を切った後でも何件か彼から着信があっていて、胸が締め付けられた。


ショートメールも2通きていて、それを開くと1つは彼から。







〝晶帆と話がしたい〟


もう1つは、受付嬢の先輩の芹香先輩から。




〝産まれたよ!元気な女の子ですっ!!!〟



先輩からのショートメールには写真も一緒に送られてきて、相変わらず綺麗な先輩が小さな可愛い天使を抱いている画像。





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