隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


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先輩の名前が掛かったドアにノックをした。





「はい、どーぞー!」


思ったより元気そうな先輩の声が聞こえて、個室の部屋に入る。

昨日、人を1人産み落としたとは思えないほど元気で相変わらず綺麗な先輩とその傍にスヤスヤと眠る天使が目に入った。





「先輩、この度はおめでとうございます。母子共に元気そうでなによりです。これ、気持ちですが御祝いです。良かったら貰ってください。」

「ありがとう〜〜。御祝いまで準備してもらっちゃって気を遣わせてごめんねっ?休みなのにわざわざ見に来てくれて嬉しいわ。」




優しく微笑む先輩の表情が既に母親の顔をしていて、凄いなと思った。



「あの、先輩の赤ちゃんを近くで見てもいいですか?」

「勿論だよ〜〜。」



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