隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


気持ちよさそうに眠る赤ちゃんを起こさないように静かにベットに近づく。

産まれたばかりなのに、既に整った顔立ちで何処と無く先輩に似ている気がした。






「可愛いっ、、、!先輩に似てる気がします。絶対に美人になりますね!!!」

「そうかな〜〜?そうだといいんだけど。そうだっ、、、抱っこしてみる?」

「えっ!?、、、いいんですか、、?」

「うんっ!赤ちゃんのうちに沢山の人に抱っこしてもらった子は、人見知りしないっていうしね〜〜。だから西村ちゃんにも抱っこしてほしいな?」





そう言うと、ベットで眠る天使を優しく抱き上げそっと腕に乗せられた。

まだ首の座っていない赤ちゃんを抱っこするのは初めてで、つい上半身に変な力が入る。





「赤ちゃんってこんなに小さいのに、こんなにも重いんですね、、。」

「そうだね。私もビックリしちゃった。命の重みってやつかな。」





納得な重みだ。

これが親になるという重みなんだ。



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