隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


「ふふっ、、可愛いっ。こんにちわ、初めまして。」




小さく声を掛けると、寝ていた天使が目を覚ましてこちらをじっと見て来た。

その大っきな目に吸い込まれそうだ。





「先輩っ、、!赤ちゃん起きちゃいました。どうしよう!?泣いちゃうかもっ、、。」

「そんなに慌てなくても大丈夫よ。親バカかもしれないけど、さっき名前呼ぶと笑ってくれたんだよね。まだ分かって笑う月齢じゃないらしいんだけど。」

「笑う天使みたいですっ、、!お名前は何ちゃんですか??」

「清香(きよか)にしたよ〜〜。2人の名前を1文字ずつとってみたの。ありきたりかもしれないけどねっ!」






少し照れたように笑う先輩がとっても乙女で可愛いと思った。

たしか先輩の旦那さんの名前は清治(きよはる)さん。

歴代の受付嬢の中でも1、2の人気を誇った先輩を射止めたのは、あまり目立たない容姿の取引先の男性だった。


< 142 / 330 >

この作品をシェア

pagetop