隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
呆れたような表情を浮かべる先輩は、やっぱり幸せそうで羨ましいと思った。
「重いでしょ〜。清香受け取るよ。そろそろお腹空く頃だしね。」
先輩に抱いていた清香ちゃんを返した。
その時、手首に先輩の視線を感じて慌てて手を後ろに隠した。
しかしバッチリ見られてしまったようで、先輩はニヤニヤしながらこちらを見ていた。
「西村ちゃんも自分の赤ちゃん、抱く日も近いかもね?そのネックレスもあの男から貰ったんでしょ?ラブラブそうで良かったわ。あいつがそんな所有物の痕を付けまくるのも、ネックレス贈るのも西村ちゃんだけだもの。早く結婚しちゃえばいいのに〜。、、、でも流石に手首はちょっと生々しいよね。そういう話、出てないの?」
笑いながら振られた話に、精神的に弱っているのか涙がじわじわと溢れてきてしまう。
「やだっ、、!どうしたの?!?!私、なんかマズイこと言っちゃった?!?!?」