隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
慌てふためく先輩に申し訳ないと思いながらも涙を止める事ができない。
「すっ、、みませ、、ん、、。ラブラブとかっそんなんじゃないんです、、!結局、私は守られるばかりで彼の役には何も立たなくて、、。彼、、もう直ぐ部長に昇進が決まるそうで、、それまでには別れを告げようって決めてたんですけど、、。」
「何っ?!もしかしてまだ偽りの恋人関係とか続けてたの?!?!?!」
「はい、、、3年間も彼を縛り付けてしまって、、彼のことを考えれば直ぐに解放してあげなくちゃいけなかったのに、、ズルズルと続けてしまって。」
「ちょっと待ってよっ、、!そのネックレスは誰から貰ったの?!その独占欲丸出しの無数の痕は?!?!誰から付けられたの?!?!」
興奮した先輩が、清香ちゃんをベビーベットに下ろしたかと思うと、急に肩を掴まれ前後に揺さぶられた。
「えっと、、ネックレスも痕も彼、、ですけど独占欲とかそんなんじゃないんですよ。ただの、、気まぐれです。今日、さっきまで一緒だったんですけど、彼、、急に呼び出されちゃって、、電話の向こうの方は女性でした、、。待ち合わせはホテルだって言ってましたし。私にそれを止める権利もありません、、。」