隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「、、それに西村ちゃんのあいつにだけ見せる表情は誰が見ても特別なもので、あいつに恋してる西村ちゃんに恋した男も大勢いたわよ。ホント、無自覚なんだから。」
「そんな、、分かりやすいかったですか?私って。じゃあ、彼も私の気持ちに気づいてたんでしょうか、、?それが重くてあんな態度を、、?」
それなら辻褄が合う。
今まで女性に言い寄られて困っていた彼。
折角、女避けにニセモノの恋人を作ったのにその女からも好きになられたらうんざりするのも当然だ。
昨日今日のあの幸せな夢のような時間は、彼からの意趣返しだったのかもしれない。
まさに天国から地獄。
そうだったのなら、大成功だ。
彼の思惑通り、こんなにも傷付いている。
いい大人が人前で泣くなんて、、情けない。