隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
こうして女性物の服を着て髪を伸ばせば、誰が見ても女にしか見えない。
大学の時は、こいつによく女避けを頼んだものだ。
社会人になった今でも唯一、心を許せる数少ない友人でこいつの会社の社員は、全てうちの保険に入っていて大口のお客様だ。
まさに公私ともに大事な人間だ。
「来るもの拒まず去る者追わず、泣かせた女は数知れずのスーパーモテ男の圭が、1人の女落とすのに何年掛かってんの?片想い何年目?」
「、、、うるせぇよ。」
こいつのいう通り、容姿に恵まれたお陰で女を切らした事はなかった。
正直数えきれない程の女を抱いた。
性欲は強い方だったのもその要因だが、それなりに純粋な時期もあった。
だが恋人同士になっても、常に監視され、疑われ、恋人と信頼関係を築くことはできなかった。