隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜




「さっさと孕ませちゃえばいいだよ。どうせ毎晩のように抱いてるお前にはそんなの朝飯前だろ?、、、彼女の事だから、そこに愛が無くてもきっとお前もその子も大事にしてくれるだろうよ。」

「そのなりでゲスい事言うなよ。、、俺も正直何度もその考えが頭をかすめる。最近は特にだっ、、!」










そう、、彼女を抱くたび避妊することを躊躇してしまうことが何度もあった。

今までの女にはそんな事、考えたことなんて無かった。

いや、むしろ避妊を徹底してた。





それなのに彼女に対しては全く違って、抱くたびに非道な考えが頭に浮かぶ。




、、、彼女の事だ。

たとえ相手が誰だろうと、、無理矢理犯されて出来た子供だろうと自らの望んだ子供じゃなかろうときっと受け入れて大事にしてくれるだろう。

そんな彼女の優しさに漬け込んで手に入れた幸せに負い目を感じながら、一生その負い目を背負っていく覚悟が俺には無い。

でも手放すこともできない。



< 155 / 330 >

この作品をシェア

pagetop