隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
正直、もう本性を隠していける自信がない。
よりによって、こんな状態での出張。
そして親友からのまさかのライバル宣言。
タイミングが悪すぎて笑えてくる。
「取られるもなにも元々俺のモノじゃない。本気の相手が出来れば終わる、そんな関係だ。晶帆に本気の相手が出来る、、、そんな日も近いかもな。」
諦めに似た言葉を呟くと芹香の笑い声が耳に響いた。
「あははっ、、!!私、圭と西村ちゃんは真反対の人間だって思ってたけど、、二人って似てるね。2人とも同じような事言って、でも行動はともなってないもの。離れたいの?それとも離れたくないの?結局どっちなの?」
『、、、。』
「まぁ、分かり切ってるからもういいわ。似た者同士勝手にやってよ。あまりに焦れったいから少し意地悪しちゃった。興味があるなら連絡してみたらいいし、そうじゃないなら消していいって言っておいて?」