隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


何も返事をしなかったが、芹香は勝手に後者だと解釈したらしく呆れた声で意味深な事を言った。





『連絡、、?誰にだ。』




「そういうとこには敏感に食いつくのね。西村ちゃんに似合いそうなオトコの連絡先よ?ただ送っただけだし、連絡を取るか取らないかは西村ちゃん次第でしょ。、、、お互い遠慮し合って3年間もぬるま湯に浸かりすぎてたのよ。あんた達には少しスパイスが必要なんじゃない?そういう事だから西村ちゃんが他のオトコと連絡取ってても怒らないでやってよねっ!それを縛る権利もあんたには〝無い〟んだもんね?じゃ、そういう事で〜。」


「おいっ、、!!」





余計な事をする芹香に声を荒げたが、既に切られていて耳に響くのは無機質な電子音。

舌打ちをしながら、芹香に直ぐに掛け直すが繋がらない。





晶帆にも掛けてみたが、相変わらず電源が入っていない。

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