隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


「はい、真美ちゃん?うん、、!?分かった!直ぐに戻ります!!!」





携帯をしまって直ぐに食べかけの料理が乗ったトレーを持って立ち上がった。


「莉子ちゃん、ごめん!!なんか受付トラブルみたいだから先に戻るね!!」

「待って!まだ話終わってないでしょっ!!夜時間作って!ねっ!?」





いつも冷静でクールな莉子ちゃんの初めて見せる必死な表情に驚いたが、真っ直ぐに見つめて今まで言えなかった言葉を掛けた。





「ごめんね。今日は予定があるの。それと、、さっきの話は嘘でも冗談でもないから。だから莉子ちゃんは私に遠慮しなくて大丈夫だよ。圭くんは、、ううん、〝津川さん〟はだれのものでもない。きっと莉子ちゃんなら上手くいくよ!!私、莉子ちゃんと津川さん、、とってもお似合いだと思う!!!だから頑張ってっ!!」



そう言って飛びっきりの笑顔を向けた。


莉子ちゃんが、私に遠慮しないように、、、私の大事な人達が幸せになりますようにと願いを込めて。



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