隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「、、はい。なので私と浮気してくれる人を探しているんです。圭くんには本気の相手が出来たと伝えます。でも周囲には二股の末、圭くんを捨てた最低な女に映るようにしたいんです。絶対に圭くんを悪者にしたくないんですっ、、、!そのまま会社に居続けるのは彼が気まずいと思うので、その男性と結婚して寿退社をするって名目で会社は辞めます。そしたら圭くんが気に病むこともありません。」
「、、好きってだけでそこまでする?」
怪訝な表情をして呟いた光さん。
確かに普通じゃないかもしれない。
でも、私にはそこまでする理由がある。
「私、圭くんには本当に感謝してるんです。中学、高校と女子高だったこともあって男性に免疫が全くなくて、大学には行かず高卒でジャパンライフ生命に就職したので恋すら知らずに社会人になりました。そんな私には男女交際というのはかなりハードルが高すぎて上手くいかなかったんです。もう恋を諦めてひっそり生きていこうって決めた矢先、花形の受付に異動になりました。それから、、、。」